今日は朝から晩まで執筆で、一歩も外に出ていない。全く変化のない一日だったので、昨日(19日)の出来事をちょっと書いてみたいと思う。実は、昨日、視野検査を受けのだ。実は私の祖母も母も弟も緑内障で、祖母は20年以上前に他界したが、母は緑内障が徐々に進行し、すでにほとんど失明状態になっている。今は病院に入院中だが、私がそばに行っても声を出さない限り、誰だか判別できない。
この緑内障というのが実にたちが悪く、母が眼がおかしいと自覚したのが約30年前。当時は眼圧が高いのが緑内障とされ、母のように眼圧が低い場合は、医者がはっきりとした診断が下せなかった。7カ所の病院で診てもらったが、どこも答えは同じ「視神経が死んで視野が欠けている部分はあるが、眼圧が低いので緑内障とは言えない。治療の方法はない」と言われた。そうこうしているうちに、緑内障がジワリジワリと進行してしまったのだ。
弟が緑内障になったのは3年前。これは有り難いことに医学の進歩で自覚症状がない状態で発見され、治療開始。現在、進行はしていない。私も2年くらい前に視野検査を受けたことがある。そのときは何でもなかったが、間違いなく緑内障の予備軍だと言われた。ただ、やや気になっていたのは、緑内障の専門医には診てはもらっていなかったことだ。どこの病院で診てもらおうか……そのことがいつも頭にあった。
ところが、これってまさに天の助けね。最近、新しいお仕事を通じて知り合った某社の女性会長さんが緑内障の本まで出されている先生をよくご存知で、昨日、わざわざ病院に連れて行ってくださったのよね。病院ではまず、検査技師さんが視力や眼圧を検査してくださった。私は近視が強いほうだから、両眼とも裸眼では0.045くらい。眼圧は正常だった。その後、先生に眼底を診ていただいたが、きわめて緑内障になりやすい眼底で、現在、緑内障が進行中の場合もあるので、視野検査をしましょうと言われた。
「やっぱり……」そう思いながら、検査室へ。視野検査のやり方は片方の眼で眼球を動かさないように一カ所を見つめ、周辺のどこかに光がついたら、手に握ったスイッチを押す。ピッと音が鳴ると一瞬、光が点滅するのだが、光がはっきりしているときと、きわめて薄いときがある。まず、右眼から始めたが、最初のうちは、けっこう見やすい光だったので、調子よくスイッチを押していた。ところが途中からいくらピッと鳴っても、光がぜんぜん見えないじゃないの! それも1回じゃなく何回も! まずい! 次に左眼を検査したが、これも同様。いよいよまずい!! 緑内障め、とうとう来たか! 急にスイッチを握った右の手のひらが汗ばんでくる。緑内障どのくらい進行しているんだろう。不安なままに検査が終了した。
まあ、いいわ、何を言われても! 覚悟を決めるっきゃないと、再び先生の前へ。すると、いきなり先生にこう言われた。
「あなた、正直ですね。」
「は!?」
「光がついていないときは、スイッチを押していない」
「ええ……」
「光がついていないのにスイッチを押しちゃう人がいて、そういう人はウソつきだから、データが信用できないんだよね。大丈夫、視野は正常ですよ。」と先生は笑いながらおっしゃった。バンザーイ!と思わず椅子から飛び上がって叫びたくなったが、それはちょっと控えた。
「これから3ヶ月に1回、視野検査をしましょう。視野が欠け始めたら、すぐに治療を開始して、今はいい薬があるから、100歳まで眼を保たせてあげられますよ」
100歳まで!? わあ〜もう、大船に乗った気分よ! 感謝、感謝! というわけで、帰りはルンルン気分。昨日の日記に書いたサンタの置物を買って帰ったというわけなのよね。
今日は仕事がかなりハードだったが、昨日、そんな嬉しいことがあったお陰で、朝から実に気分が良かった。ほんと、幸せだと思う。