>>> トップページへ戻る

このページは2005年4月15日〜4月30日の日記です。

>>>日記の扉へ戻る

2005年4月30日(土)

何故このパンがここにあるの?

昨日はバラの花の資料づくりで一日を終えた。そのせいで無性にバラの香りが恋しくなって、午後、伊勢丹のローズギャラリー(バラ専門のフラワーショップ)に飛んでいった。色とりどりのバラが並んでいたが、今回は香りが目的なので「パパ・メイヤン」を選んだ。パパ・メイヤンは種類としては黒バラなので、そのダークな赤がこの季節にはちょっと暑苦しいかなと思ったが、何しろ香りがいい。

ついでに地下の食料品売り場のアンデルセンで、焼きたてのクルミパンやレーズンパンを買っていそいそと帰宅した。さっそくパパ・メイヤンを花瓶に挿してテーブルに飾ると、なんとも言えず素敵な香りが! いつもながらハ〜ッと溜め息が出てしまう。ほんとに心酔わせる香りよね。

そうこうしているうちに、少しお腹が空いたので、紅茶を入れて、買ってきたクルミパンを食べてみた。まだホカホカと暖かく、ほんのり甘みがあって美味しい! 口をモグモグさせながら、何気なくレーズンパンを見たら、何だか目玉みたいなものがパンについているじゃないの! へ〜え、おもしろいの……もう一度よく見たら、なんとまあ、ビックリ! バラの花の形じゃないの!! しかも花の下には「Thank you」の文字! 

パンを買うときは、バラがデザインされているなんて気づきもしなかった。何だか白い横文字が書かれているぐらいには思ったけれど……「レーズンパン」という商品プレートのほうだけを見て、ほとんど何も考えずにトレーに乗せたのよね。昨日からのバラへの強い想いが、バラのパンまで引き寄せてしまったのね。 

せっかく可愛いバラのパン、ただ食べてしまうのはもったいないので、今日の写真絵日記のモデルさんになってもらうことにした。じっくり見てあげてくださいね。

2005年4月29日(金)

お昼過ぎから、デスクに山積みにしたバラの花に関する文献や図鑑に首っ引きで資料づくりに励んだ。これは、次の仕事の下準備でもある。今日は6時間くらい睡眠をとったので、ずいぶん体が楽になった。

すでにご存じの方もいらっしゃると思うが、私はバラには人一倍思い入れがあって、いままでいろいろと執筆してきた。身の回りの持ち物やインテリアにしてもバラをあしらったものが多いし、仕事でもモイラジュエリーの中にはバラをモチーフにしたものをお願いしている。アートフラワーにしても「MOIRA ROSE」というブランドに決めた。

でも、今日はGWの初日なのよね。書斎で資料を繰っていると、友人からメールが入った。鎌倉で海辺の景色を堪能してしているという。GWらしい過ごしかたね。それに引き替え、私は一日書斎にこもったまま!? それもちょっと虚しいので、買い物がてら近所を歩いてみると、いつも便利にしているコンビニがお休み。店舗の改装で、5月23日に新装開店という張り紙があった。一ヶ月近くもお休み!? 困るなあ! このコンビニ、すごく繁盛していて、真夜中でも人でいっぱいなのよね。他にもコンビニはあるが、やっぱりここが一番いい。

裏の道に入ると中華料理屋さんも店舗改装でお休み。でも、これはあまり関係ないかな。また大通りに出て比較的大きな本屋さんが入っているビルに入ると、ここでは一階の広いパブリックスペースに仮設のステージができていた。GWスペシャルの催し物が連日予定されているようだ。今日は社交ダンスの発表会のようで、20代〜30代の男女が楽しそうに踊っている。

う〜ん、やっぱり世の中はGWなのだ。でも私は外部から連絡の少ないこの期間は、ある意味ありがたいのよね。延び延びになっている調べ物や資料づくりができるからだ。また、このHPにメールをくださるたくさんの方のメールもしっかり読まないと……。そういう方の中には、苦しみや悲しみを抱えて悩んでいる方も実に多いから、励ましのメールをこのGWを利用して、できるだけ書きたいと思う。

2005年4月28日(木)

私のお気に入り

朝5時過ぎまでキーボードを叩き続け、ふらふらした足取りでベッドに倒れ込み、8時半に起床して再び執筆。完徹は避けることができたのは有り難いが、さすがに疲れた。でも、GW前って毎年こんなもので、原稿に追われる。……とにかくやるっきゃないのよね。

考えてみると、仕事を始めてからGWには旅行をしたことがない。混雑するのがイヤだという思いと、GW明けの原稿締め切りが気にかかる……この二つがブレーキになって、遊びに行くとしても近場ですませてしまう。今回も例年通り旅行の予定はない。

でも、今夜はどういうものか、無性に旅をしたい気分だ。本箱に飾ってある旅行カバンを提げたキューピー人形に、さっきからやけに眼が行く。このキューピーさんは昨年の6月だったかな、軽井沢で出会って購入したもの。約一年も一緒にいるのね。何とも言えず愛らしい!

2005年4月27日(水)

イタリア料理CHIANTIの前で

これは、たいていの方が経験していることだと思うが、初対面で気持ちがスーッと通じて、話がはずむという出会いがある。小森輝代さんとの交際はまさにそんな感じでスタートした。小森さんとは昨年の秋に初めてお会いして以来、何回かお話する機会があっただけ。でも、その気取らないざっくばらんな人柄と何を話してもサッと理解し、適切な意見が返ってくる聡明さが、とても楽しい。

実は小森さんはこのHPですでにご紹介済みだ。1月に行われた銀座三越でのイベントで「MOIRA ROSE」の制作指導に当たっていただいたアートフラワーの先生。沼津の某大手フラワーショップの店長さんであるかたわら、東京にもちょくちょくいらして、花を中心とした多方面のビジネスで活躍されている。

今日は前々からのお約束で私が小森さんをお食事にご招待したのだが、そのためだけにわざわざ沼津から来てくださった。お約束をしたときはオシャレなフランス料理のレストラン「クイーンアリス」でのお食事を予定していたが、クイーンアリスは愛知万博に出店。総力を挙げて万博のお店を運営しているため、現在クイーンアリスは休業中ということがわかった。それであれこれ迷ったが、味で定評のあるイタリア料理のCHIANTIにしようということになり、午後6時からCHIANTIの本店でのディナーとなった。

CHIANTIの料理は一般のイタリア料理とはちょっと趣が変わっていて、どれひとつをとっても「あら、美味しいじゃない!」と思わず言ってしまう楽しさと意外性がある。創作イタリア料理というジャンルがあるとすれば、まさにそうした種類のレシピなのね。お店はいつもお客で混雑している。

まあ、そんなことで3時間弱だったが、楽しいお喋りとお料理でお腹も心もいっぱいにできた。さあ、これでエネルギーも蓄えたことだし、今夜も元気に原稿を執筆しなければ! でも、昨夜から徹夜で仕事をして、昼間に2時間ちょっと眠っただけなので、正直なところ、けっこう辛い。日記を書いていても眠気が襲ってくる。今夜は徹夜、したくないなあ〜。

2005年4月26日(火)

忙中閑、つかの間の休息 (レストランにて)

重なるときは重なるものね、今日もテレビ番組の収録があった。午前11時30分に巣鴨駅の近くに待機するロケバスに合流し、それから銀座プランタン近くのアフタヌーン・ティーに行き、そこで私の収録となった。

この番組はGWの5日、午前11時〜12時にテレビ東京で放映される「長井秀和・ヒロシの開運バスツアー!!」という特番で、私はタレントの長井さんとヒロシさんたちに開運グッズのアドバイスをしたり、ゲストの女性に開運メイクの講習をするという役柄で出演した。番組全体では私以外にも占い師の先生方が出演されるので、バラエティーに富んだ構成だ。ただし、こういう収録ものは部分部分のカットが編集されて一本の番組となるから、最終的には出演した私でさえどんな番組になるか、放映当日の映像を見ないとわからない。番組のお知らせは数日中にこのHPの「What’s New」に掲載する予定だ。

収録は午後3時に終了したが、今度は、その足で御徒町のジュエリー会社へ直行した。5月中旬と下旬に予定されているQVCのモイラジュエリーの新作を最終確認する打ち合わせのためだ。制作に3ヶ月ほど費やしただけあって素晴らしい新作ばかり。どれもとてもデリケートに美しく仕上がっていて大満足だ。5月のQVCではモイラジュエリーだけのために2時間の特別枠が組まれており、たっぷりといろいろなお話ができそう。QVCの出演は商品プラスアルファーのお話が心ゆくまでできるので、私自身も楽しみにしているのよね。

帰りがけは途中のレストランでマネージャーと軽くお食事をし、仕事場に戻ったのが夜9時。メールを開くと締め切りの原稿の催促が何本も入っていた。あ〜、今夜も徹夜になりそう!

2005年4月25日(月)

モイラ処女作「星座手相術」 (詳伝社刊)

今日は先日収録したTV番組に挿入するカットとして、私の著作を撮影することとなり、60数冊ある著作の中から20冊ほどを選び赤坂のスタジオに持参した。過去の著作を振り返るということはあまりしなかったので、こうして整理してみると、我ながらよくもこれだけ書いてきたものだと思う。とは言っても、出版社の求めに応じて、ただひたすら書いてきたその足跡がこうして残ったに過ぎない。でも、20数年前はよちよち歩きだった私に出版というチャンスを与えてくださった出版社の編集長や担当編集の方たちに改めて感謝をしなければならないわよね。

今回のTV番組では手相占いを担当していることから、著作の中から手相に関するものを中心に撮影していたようだが、実は私は手相の本を4冊書いている。「西洋星座手相術」(詳伝社刊)、「変わる運命をつかむ手相術」(青春出版社刊)、「細密手相術」(主婦と生活社刊)、「迷ったときの手相ブック」(現代出版)だ。西洋占星術や天使占いでマスコミに露出することが多い関係で、私と手相術がピンとこない方が意外と多いが、このホームページでも「モイラの愛の手相講座」を連載しているように、手相は得意中の得意。これからは、もう一度、手相にスポットを当て、新しい手相占いを考案したいと思う。

2005年4月24日(日)

Barbra Streisand "TIMELESS" DVDケースより

アマゾン・ドット・コムで注文したバーブラ・ストライサンドのコンサートのDVD 「Timeless - Live in Concert 」が10日ほど前に届いていたが、あまりにハードスケジュールなのでしばらくおあずけにしようと封も切らずに置いておいた。でも、母の納骨式も終わったことだし、気分転換に「ちょっとだけね」と自分に言い聞かせて、拾い読みならぬ「拾い観(み)」をしてみた。

バーブラはたぶんもう60歳になっているだろうが、外見的にもまったく歳を感じさせない。ましてやその歌声は以前にも増して艶やかで、上質のビロードのようだ。ピアニッシモからフォルテッシモに至る歌声もどこにも無理がなく、音程も素晴らしい。バーブラがコンサートを開くとなると、数分間でチケットが売り切れ、名だたる俳優、歌手、政治家までが全米から集まるのだから、プロ中のプロと言った存在なのだろう。

バーブラを知らない方もいらっしゃると思うが、有名なミュージカルスターで、「追憶」「ハロー・ドリー」など映画の主演作品も多い。これぞほんもの!と言える私が一番好きな歌手。CDもたくさん出ているので、機会があれば一度聴いて欲しいな。このDVD、GWに入ったら、じっくりと観よう! そう思っただけで、今から胸がワクワクしてしまう。

2005年4月23日(土)

清楚に、だが華やかに咲き満ちたドウダンツツジ

連日の慌ただしい日々の中にあって今日だけは静寂の一日であった。というのは、昨年暮れに亡くなった母の納骨式の日であったからだ。暑くもなく寒くもないとてもさわやかな天候に恵まれ、午後2時の納骨式に間に合うよう、午前中に家を出た。しばらく私のそばで暮らした母の遺骨を抱いて、埼玉の霊園に向かった。

管理事務所で諸手続を終えると、程なくお願いしておいた住職さんがおいでになり、集まった親族一同とともに父の眠るお墓に向かった。 花を手向け、線香に火を灯すと、住職さんによる一連の儀式があり、その後、石屋さんによって納骨された。20年ぶりに父の遺骨の入った骨壺も目にした。その横に寄り添うように母の骨壺が安置された。「お父様のもとに、お母様をお返ししますね」私は心の中でそうつぶやいた。

やがて石室に蓋がされ、再び住職さんによる読経がはじまった。穏やかな陽射しの中、美しい読経の声が流れ、私は読経の旋律に身をゆだねた。淋しさはあるが、父と母はこれで再び一緒になり、きっと心安らかになれただろう。

ご住職さんの指示にしたがって読経の中、一人一人がお参りする段になった。目を閉じ、手を合わせていると、不思議なことに、今までにはなかったふっきれた思いになった。この瞬間、私は本当の意味で、母の死を受け入れることができたのかもしれない。「お父様、お母様、あの世で一緒に幸せに暮らしてください。私もこれから新たな出発をします」という気持ちが体の底から湧き上がってきた。

帰りがけ、霊園の道を歩みながら何気なく目をやると、ドウダンツツジが清楚に、でも華やかに、木にあふれんばかりの花を咲かせていた。

2005年4月22日(金)

新・占い番組リハーサルスナップ

昨日の日記に記したように、今日は午前10時からテレビ番組の録画撮りがあった。なんと午後7時くらいまでに及ぶ長時間収録だった。この番組の正確なお知らせはまだできないが、テレビ東京の土曜深夜に放映される占い特集番組だ。

毎回2名のタレントさんがご自分の悩みや希望を複数の占い師に相談し、アドバイスを受けるという比較的シリアスで本格的な占い番組となる予定。私は手相から観たアドバイスを行う。

長時間かけて収録したVTRがどのように編集されて、ひとつの番組となるのかは分からないが、この録画撮りのために加わっていたスタッフは20名以上。プロデューサー、ディレクター、アシスタントディレクター、カメラマン、音声、照明などの技術者、ヘアメイクアーティスト、それにもろもろのアシスタントやスポンサーの方々であふれかえった。

スタジオ内は人いきれで頭がくらくらするほど。でも、「はい、本番、5、4、3、2、……」の号令がかかると、水を打ったように場内が静まりかえり、しばしの緊張がみなぎる。私は、手相という手のひらに現れた記号をもとにした運勢の解釈とアドバイス。他の先生がたは占星術やタロット、易学などをもとににしてアドバイスをされていたが、面白いのはそれぞれの占い結果がほぼ一致することだ。

もちろん、事前に占い師同士で相談したり、示し合わせているわけではない。つまり、一人の人の人生をどのような占い方法を用いて占っても同じ運勢が現出するということなのよね。占い結果が多少違うこともあるけれど、それはむしろ例外と言えるかも知れない。それだけに、タレントさんのほうは、時には心にズシリくることがあったのではないかと思う。

この番組のことは、近々に「What‘s New」でお知らせする予定なので、ご興味をお持ちの方は、深夜で申し訳ないが、ご覧いただければ嬉しい。

2005年4月21日(木)

今日の原宿・表参道

4月13日の日記に原宿の表参道で打ち合わせがあり、その際、美しい新緑の町並みのスナップ写真を掲載したことを憶えているかたもいらっしゃるかと思う。実は、その同じ表参道に今日も行ってきた。先日打ち合わせをした某女性週刊誌の特集が本決まりとなり、ライターさんを交えての細かな打ち合わせのためだ。

それにしてもこの一週間の忙しさときたら……昨日は午前中からの議員会館においての増元照明さんを囲む会に出席してから新宿のデパートで買い物を済ませ、美容室に向かい、ヘアダイとカット。そのあとはテレビ番組収録の打ち合わせがあって、結局、仕事場に戻ったのは夜の11時過ぎ。それからテレビ番組の台本用の資料である手相占いの原稿を作成し、さらにその後にHPの「日記」と「今日の運勢」を書いたので、ベッドに倒れ込んだのが朝の7時だった。それから2時間ほど眠ってお昼過ぎまで別件の原稿を執筆し、2時半の打ち合わせのために表参道へと向かった。

私は忙しいことには慣れているし、むしろ忙しいほうが好きなくらいだが、この一週間の忙しさはちょっと限界かな。スケジュールを全部記述したら、頭がクラクラしてしまいそう。明日はまた、午前中からテレビ番組の収録があるので、私の得意技である細切れ睡眠を実行して、体力を回復させよう!

女性週刊誌の特集や制作中のテレビ番組については、改めてご案内したい。

2005年4月20日(水)

家族会事務局次長の増元照明さんと

今日はズシリと重い問題が私の心と体にのしかかってきた。というのは、拉致被害者家族会事務局次長の増元照明さんを囲む会が永田町の参議院議員会館で行われ、私もその会に出席してきたからだ。昼食をいただきながらの和気あいあいムードの会であったが、増元さんのお話は極めて重たいものだった。

お話は、拉致問題の歴史的な経過から現状にいたるまでの、一般報道にはない裏事情も含んだ生々しい経緯であったが、冷静さと論理をみごとに備えた内容に感心させられた。

何より大切な問題は、今後の解決。テレビ、新聞、週刊誌で大々的に報じられる割には全面解決への道筋はまだ見えていない。いえ、現状は見えていないどころか、逆にブレーキをかける兆しさえあるとのこと。

私は政治的な問題を云々する立場にはないが、はっきりしていることは、何の罪もない日本市民が他国によって連れ去られたという事実。これを「かわいそうに」とか「お気の毒に」というように他人事として見るか、自分自身の問題としてとらえるかによって、問題意識の質がガラッと変わってくる。なぜならば、国民一人一人の生命と財産を守ることにこそ私たちの国や政府の存在意義があるのだから。それが果たされていない現状というものは、私たち自身も守られていないという寒々しい現実に気づかざるを得ないのよね。

したがって、拉致問題は他人事ではなく自分自身の問題であるという意識のもとに、自分としてできる何かを行動に移す必要があるのではないかと思う。私はこのホームページでこうしたメッセージを発信することで、一人でも多くの方が拉致問題をご自分の問題として、もう一度深く考えるきっかけになればと願っている。私が出来るほんのささやかな行動にすぎないのだけれど……。

それにしても増元さんの今日のお顔には疲労の色がにじんでいらした。くれぐれもお体をこわされないよう心からお祈りしたいと思う。

2005年4月19日(火)

亡母が永眠することになる霊園の坂道

4月23日に母の納骨を行うため、午前中からお墓のお掃除に霊園へと向かった。霊園は埼玉県にあり、少し遠い。20年前に父が亡くなった際に、小高い丘の上にあり、山々が見えてとても気持ちが良いと、母がたいへん気に入って購入したものだ。確かに雰囲気が明るく陽当たりも良くて、いつも爽やかな風が吹いている。

今までは父ひとりでこのお墓にいたが、数日後には母と一緒になる。墓石にはすでに母の戒名と俗名が刻まれていた。父に寄り添うような母の名前を目にしたとき、父は喜んでいるかも知れないと思いながらも、言いしれぬ淋しさが体の中を流れていった。

諸事情で納骨が遅くなってしまったが、その分たくさんの時間、母と一緒にいられた。お骨になった母に毎日、心の中で、また、思わず声に出して話しかけて……いつも母とともに生きているという実感があった。その母と別れなければならない。

お墓は春になってまだ間もないためであろう、雑草も少なく、掃除といっても、あっと言う間にきれいになった。墓石の横に植わったキンモクセイの柔らかな新しい芽がいくつもふくらんでいた。

2005年4月18日(月)

紀元前はるか昔の水が内包された水晶

私のデスクの上にはいつも必ず、水晶が飾ってある。水晶には悪い気を浄化し、幸運を呼び込んでくれる素晴らしいパワーがあるからだ。水晶はいくつも持っていて、自分の運気に合わせてデスクに飾る水晶を取り換えている。今は昨年、一目惚れをしてGORTICA(ゴルチカ)さんより譲っていただいたものがデスクの右に乗っている。GORTICAさんは私がプロデュースしているパワーストーンショップ「Dear Stone」の運営会社だ。

この水晶、実は水入りなのよね。「水入り水晶」とは、水晶が結晶する際に水を取り込んだもの。縦8センチ、横5.5センチの大きさの、宝石で言うところのカボションカットのように、ふくらんだ楕円形に磨かれた水晶。水晶ポイントが内包されていて、その中に水が入っている。そして、何とも言えず素敵なのは水晶全体がほんのり紫色を帯びたアメジスト(紫水晶)で、インクルージョン(内包物)がそれぞれ美しいのよ! この水晶に出会ったときは思わず息を飲んで、しばらく目が離せなかった。写真ではこの美しさがはっきりわからないのが何とも残念。

この水晶、傾けると水に含まれた大きめの気泡が上下して、水が入っていることがはっきり分かる。水と簡単に言うけれど、遙か何千年も前の水なのよね。想像しただけで、何とも言えず神秘的な思いに胸が震える。「水入り水晶」は昔から貴重で、たいへんパワーが強いとされている。何か目標を達成したいときにこの水晶をお守りにすると、強固な意志と集中力を与え、夢を実現させてくれるという。また、一説には良い人間関係が築けたり、カップルは愛が深まるとも言われている。昔は不老長寿の薬として、水晶を割ってこの水を飲む人もいたとか……。

私はよく、仕事に集中できなくなったときに、この水晶を陽の光や電灯にかざしながら、気泡を上下さて楽しむ。すると、再びファイトがわいてくるから不思議だ。今日も仕事の合間に水晶を手に取って、しばし神秘の世界に心を遊ばせた。

2005年4月17日(日)

葉桜と呼ばれた後は……

今年はお花見らしいお花見はしないまま、近くにある公園の桜の木がもう葉桜に変わり始めている。桜の木ほどあっと言う間に花が咲いて、あっと言う間に散ってしまう木はないわね。それが良さかもしれないけれど……。桜の花が咲くと、皆で大喜びして、葉桜の頃までは、「きれいね」なんて言ってるけれど、それを過ぎると、桜の木の存在さえもほとんど意識しなくなってしまう。

小学校の頃、桜の木がすっかり葉で覆われると、「毛虫が落ちてくるから気をつけろ〜」なんて誰かが言い出して、皆で木に近寄るのをやめてしまったっけ。ちょっと前には、桜の花の下で浮かれて騒いでいたのにね……なんか、ちょっと感慨深い。夕暮れ迫る陽射しの中、そんなことをボンヤリ想い出しながら散歩した。

2005年4月16日(土)

モイラの未来カレンダー

「今日は土曜日、ウィークエンドか……」朝目覚めて、思わずつぶやいた。考えてみると、私のように部屋にこもって執筆という仕事は、会社勤めの方と比べると、きわめて曜日に対する感覚が薄いのではないかしら。もちろん、今日は何曜日という自覚はある。けれど、どうもメリハリがないのよね。土曜日曜、休日、開放感!!ということがなく、年中ウィークデーのまま長い年月を暮らしてきてしまった。つまり、カレンダーの土日や祝日を示す赤い数字が、私にとっては何の意味もなさないのね。頭の中で、カレンダーの数字は全部真っ黒!

でも、こうした自由業は良い面もある。会社に縛られるということがないから、自分のやり繰り次第で、たとえウィークデーであっても「仕事は絶対にせず遊ぶ日」と決めて、それに従って行動することは出来るはず。ところが、そのへんが不器用というか、仕事中心の生活に慣れすぎたというのか、ほとんど年中無休状態で突っ走ってきてしまった。とは言っても、たまには旅行などをするけれどね。

でも、やっぱりこれではいけない。すぐ延期になるような不定期の休暇ではなく、定期的に休みをとってメリハリのある生活をしないとね。せめて、1週間に1日だけは休むように何とか頑張ってみよう。そうだ、木曜日を休日にするのはどうかしら。私が生まれた曜日だし、検討してみよう!

2005年4月15日(金)

寂しげな電話ボックス

陽が落ちてから近所を散歩。ふと、歩道の上に立っている電話ボックスに眼が行った。電話をかける人もなく、ただポツンと佇んでいる。この電話ボックス、昔から変わらずに同じ場所にあって、しょっちゅう前を通るのだが、近頃は全く眼にとまらなくなっていた。ケイタイ電話が普及し、需要が減った公衆電話が街から次第に姿を消した。この電話ボックス、昔は必ず誰かが使用していたのに……。今はいったい、一日に何人の人が電話をかけるのだろう。

散歩から帰り、机の引き出しを開けたら、使用していないテレホンカードが束になって入っていた。こんなにあったけ……。このテレホンカード、間もなく過去のものとして、使えもしない代物になってしまうのだろうか。

FAXにしてもそう。6、7年前までは原稿を送るのに年中使用していたのに、メールに取って代わり、めったに使わなくなった。書斎のFAXは業務用だから、図体が大きい。なまじ大きいだけに、これもまた淋しげに見える。

年月の流れは速い、恐ろしいほど速い。時代の最先端だったものが、瞬く間に旧くなっていく。私は好奇心が旺盛だから、そのスピードと進歩を楽しんではいる。できるだけ新しいものを仕事や生活に採り入れたいと思っている。でも、温もりがどんどん失われていくような思いも心の中にある。

>>> 4月1日〜4月14日の日記へ

>>> トップページへ戻る


結城モイラ ホームページ 2003(C) Moira Office. All rights reserved.