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Moira's Message --------------------------------------------- 2009/12/31

2010年は蜃気楼(しんきろう)のとき

「2009年はカオスのとき」と2008年の末に申し上げました。あらゆる物事が根底から崩れはじめ、新しい秩序や価値観が生まれるまでの間、激しい混乱が続くとお話ししました。しかも、こうした状況は2009年だけのものではなく、当分続くとも申し上げました。したがって、本年2010年もまたカオスのときの中にあることには変わりはありません。ただ、同じカオスのときでも今年はある特徴的な側面が現れてくる年とも言えます。では、その特徴的側面とはどんなものなのでしょうか。そして、そのような世の中を生きていくためには何に注意したらよいのでしょうか。ここでは、そのことについてお伝えしたいと思います。

表題に「2010年は蜃気楼(しんきろう)のとき」と書きました。ご承知のとおり蜃気楼とは特別な気象条件下で、そこに存在しない景色などが映し出される現象を言います。比喩的な意味合いとしては「目には見えるが実態のないもの」と理解していただけば良いと思います。つまり、2010年を特徴づける時代の側面はまさに実態のないものが次々と登場し、人々がそれに目を奪われ、われ先にと飛びつくことになります。ところが、その掴んだと思ったものは単なる幻影に過ぎなかったということが起こるのです。

すでに多くの方々が「2010年は経済も回復し、政治的にも期待ができる年」と予測されています。でも、それは実態のない蜃気楼に目を奪われているからに他ならないのです。時が進むにしたがって、そうした甘い見通しが次々と裏切られるのを実感されることでしょう。第一に、これはすでにその兆しが見えていますが、国レベルの外交、安全保障の問題が大きく傷つき、世界における日本の存在感やイメージが地に落ちようとしています。国内的には政治は国民の真の幸せからいっそう離れ、政局争いばかりに終始するでしょう。かんじんの経済は横行する見せかけのデータによって、回復のかけ声がしきりです。でも、グローバル化した金融経済は海外の不安定要因によって、いつでも下りの螺旋階段に足を踏み入れる可能性が大なのです。

占星学の視点から見ても、こうした状況が生まれる因果関係が存在します。大きな要因としては木星が魚座を進行すること。理想主義的な考えをもつ魚座の影響が年初から始まります。この理想主義には夢と希望があって一見すばらしく映るのですが、ともすると非現実的、現実遊離に走りがちです。いざ実行となった場合、地に足がつかず頓挫するケースが多いのです。この象徴がまさに前述の「蜃気楼」現象そのものです。そのうえ、土星が天秤座を進行。本来はバランス感覚に優れた天秤座の良さがこの試練の星、土星のパワーによって打ち消され、バランスが崩れます。物事が常軌を逸した方向に進んだり、まとまるものもまとまらなくなるといった状況が生まれます。

さらに申し上げますと、乙女座に土星が動く4月から7月の時期には、乙女座の特徴である批判精神がマイナスに作用。理性を失った感情的な不平不満が次から次へと噴出するはずです。また、牡羊座を木星が進行する6月上旬から9月上旬には、今まで黙していた理性的な人々にも不平不満が引き継がれ、怒りが爆発。世の中に対する危機感と何とかしなければという強い思いから、大小のデモなどが頻発する、少し過激で不安定な社会が生まれる可能性があります。

では、このような社会環境の中で私たちはどのような生き方をしたらよいのでしょうか。それは一言で言えば、「蜃気楼に目を奪われてはいけない」ということです。では、蜃気楼とは具体的には何かといえば、それは情報です。一般的には新聞、テレビ、雑誌といったいわゆるマスメディアがその情報源です。これが実態のない蜃気楼を私たちに提供しているとしたら、どうしたら良いのでしょう。まずは、目に映る情報が真実か真実でないかを見極めなければならない時代に、私たちはすでに突入していると気づく必要があります。

でも幸い、今日ではインターネットという第三のメディアが急速な勢いで発達し、膨大な情報を提供しています。しかも、インターネットの情報は一方通行の情報だけでなく、発信者と受信者が双方向でやりとりするいわゆるインタラクティブな情報の海です。膨大な情報は玉石混淆という問題点はあります。でも、情報収集のテクニックを多少心得れば、情報の海から真実の情報をすくい取ることができると思いますよ。

したがって、2010年については特に「情報の真贋(しんがん)を見極める目」を養うことがとても重要であると思います。拝金主義を捨て、心の平安を大切にする新しい価値観を求める生き方については、2009年のメッセージを併せてお読みくださいね。

救いは、私たちひとりひとりの中には、どんなことにも負けない素晴らしいエネルギーが宿っていると確信できることです。現実を踏まえ、前向きに物事を進めていけば、きっとあなたに合った「幸せの道しるべ」が見つかるはずですよ。では、今年もご一緒に明るく元気に生きていきましょう!

結城モイラ記
(2009年12月31日)


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