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Moira's Message --------------------------------------------- 2008/12/31

2009年はカオスのとき

木星が水瓶座を進行することから、2009年は「変革の年」であるとよく言われます。でも、乙女座に土星が居座っていることで、時を支配する星座のパワーバランスはとても複雑になっています。なぜならば、変革を促すエネルギーが強まる一方で、変革にブレーキをかけるエネルギーも同居しているからなのですよね。物事が激しく変化しながらもまとまる兆しがなく、先の見通しが全くつかないといった苦しい状況が生まれます。辛いことですが私は、「2009年はカオス(混沌)のとき」と呼びたいと思います。

実際、世の中を見渡すと、地球規模での異常気象、環境問題、食糧問題、エネルギー問題、地域紛争問題、加えて世界的な金融危機、連続する凶悪犯罪と、どれひとつをとっても人類が過去に経験したことのない規模での破綻が迫っています。もはや部分的な対処療法では間に合わない段階にきていることは誰の目にも明らかですね。地球と人類の問題はかつてない危険をはらんだ臨界点にあると言えるでしょう。

従来型の単なる「変革」なら、過去、現在、未来といった時系列の道筋をたどることができます。でも、こと「カオス」となると、残念ですがそのような論理的予見は不可能なのです。言えるとすれば、「カオス」がおさまればやがて「新しい秩序」が生まれるということ。でも、この「新しい秩序」が見えてくるのは木星が牡牛座を進行する2012年頃だと私は思います。少なくとも向こう2年から3年は地に足が着かない不安定な状況が続くでしょう。ですから、2009年というのは「カオスのときの入り口」に過ぎない年であることも、覚悟しなければいけないと思っているのです。

では、こうした長い混沌の中で私たちはどのような生き方をしたら良いのでしょうか? 今お話ししたように、私たちが「これが正しい」としてこれまで選んできた価値観や制度、システムはことごとく破綻し始めています。ということは、従来の考え方の延長線上で物事を考えていてはどうにもならないのですよね。そう、根底から問い直す必要があります。莫大なエネルギーを浪費する社会、大量生産・大量消費の経済循環、競争こそを良しとする格差社会、お金を価値尺度とした拝金主義……私たちは今までこうしたものに振り回されてきました。でも、新しく生まれ出ようとしている価値観は、こうした慣れ親しんだものとは対極をなす「こころの領域」に、大きくシフトした価値観になるはずですよ。

それは、2008年のメッセージでもすでにお話ししたように、「内面的豊かさを伴った新しい価値観」の台頭です。日本には昔から「足るを知る」という良い言葉があります。「欲張らずほどほどで満足すれば、人は幸せである」といった意味かと思いますが、「カオス」の後に訪れる新しい価値観の神髄がまさにここにあるのです。

実は、私はぜひあなたにご提案したいことがあります。できるだけ多く自然界のものに目やこころを向けていただきたいのです。空を見上げ雲や星の美しさを、雨が降れば雨に、雪が降れば雪に、また、道ばたの木々や草花に……ご自分の生活の範囲でいいのですから、そこに息づく自然にたくさんこころを寄せていただければと思います。私たちの祖先は自然と一体になって生きてきたはず。私たちがもっともっと空や植物などにこころを向ければ、祖先から脈々と受け継がれてきたDNAが、小さなことにも満足と喜びを見いだせるように導いてくれると確信しています。

年頭から辛いお話しをしてしまいましたが、私は決して悲観もあきらめもしていないのです。何故なら、この「カオスのとき」は永遠に続くわけでないのですから! 新しい、素晴らしい価値観が生まれ出る前の、言わば産みの苦しみにすぎないと思い、その後に訪れる時代に希望と夢を描いています。さあ、これからも手を携えてともに歩んでいきましょう。お互いにこころ豊かになれるように頑張りましょうね。

     結城モイラ記
(2008年12月31日)


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