午後2時からホテルのティールームで仕事の打ち合わせ。そのとき、ちょっと印象に残ったことがあった。窓際の席に30歳くらいの女性が一人、外を眺めながら座っていた。誰かを待つでもなく、ただ、何となく時間をつぶしているような中途半端な表情が彼女の顔に浮かんでいる。気になったのは、その女性がしきりに自分の髪に手で触れることだった。上品な茶色に染めたきれいなセミロングの髪だが、その髪を指でそっと掻き上げるようにしたり、前髪を数本、指先で引っ張るようにしたり、気になるほどにしょっちゅう髪をさわる。たぶん癖になっているのだろうが、この癖が出るときは、はっきり言って精神的にあまり良い状態ではないのよね。そこで、今日は「しぐさ占い」のひとつでもあるよく見られる癖について、ほんの少しだけ書いてみようと思う。
◆髪をしょっちゅうさわる……この癖がひんぱんにでるときは、精神的に非常に敏感になっていて、些細なことに過剰反応しやすい。気持ちが内へ内へと向かい、自分の性格などをやたらに自己分析したりするのよね。こういうときは、家族や身近な人に対して、ワガママになりやすいとも言える。
◆眉をひそめる癖……髪をさわるのと同じく、やはり神経過敏になっているときに、この癖がつきやすい。何かと潔癖になり、細かいことにまで気がつく。それでいて、かんじんなことは気づかなかったり、ちょっと矛盾した状態にある。この癖はもともとプライドが高い人がつきやすい癖であるとも言えるのよね。
◆耳たぶを引っ張る癖……自己愛が強くなっているときに耳を引っ張る傾向がある。何となく不安を感じていて、それがこの動作にあらわれる場合も。人と話していて、途中から耳を引っ張り始めたら、相手の話の内容に疑問を感じていたり、もう、話しを聞いていたくないというときもあるのよね。
◆鼻をしきりにさわる癖……耳たぶを引っ張るのと意味は似ていて、話している最中に鼻にしょっちゅう手をやるようになったら、相手の話に否定的な気持ちを持ち始めているしるし。また、精神的にやや不安定で落ち着かないときにも、この癖が出やすい。
ところで、ティールームで見かけた「髪をさわる女性」だが、私達が打ち合わせを終わって、外に出るときも、まだ同じように髪に手をやりながら座っていた。
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