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Moira's Message --------------------------------------------- 2010/12/31

2011年は火宅(かたく)のとき

過去3年間、私はこの年頭メッセージで、私のポリシーとは正反対のネガティブな予測を、やむを得ず発信してきました。その結果がどうであったか、ご承知の方も多いかと思います。あらためて確認されたい方は過去のMoira’s Messageをぜひご覧ください。

昨年、2010年については「蜃気楼のとき」と記しました。期待したものが実はすべて実態のない絵空事で、一般国民は失意のどん底に落とされたことは誰の目にも明らかです。自分たちの生活もさることながら、これでは国がどうなってしまうのかという問題に初めて目覚めた人々が出現。東京をはじめ各地でデモなどが頻発し始めました。

ところが不思議なことに、こうした事実を海外のメディアは報道したにもかかわらず、国内メディアは申し合わせたかのようにほとんど報道しませんでした。

このことはネットを検索してみれば、明らかです。「目に映る情報が真実か真実でないかを見極めなければならない時代に、私たちはすでに突入している」と昨年、申し上げた通りになってしまいました。

尖閣ビデオ流失における政府、マスメディアと一般国民との間の受け止め方のギャップ、乖離、温度差……。まさに現在の私たちを取り巻いているゆがんだ絵空事の社会を象徴しているかのようです。

では、2011年はどのような年になるのでしょうか? 表題に「2011年は火宅(かたく)のとき」と記しました。本当に残念ですが、事態はますます混乱の度合を深める年となります。「火宅(かたく)」とは仏教の法華経に由来する言葉ですが、「炎に囲まれた救いようのない状態」とご理解ください。

はっきり言いますと、私たちが過去に経験したことがない大混乱が政財界を中心に次々と勃発するでしょう。特に、2010年にマスメディアから黙殺された一部の先駆的人々のデモがさらに勢いを増し、野火のごとく全国に拡大するでしょう。ただ、悲劇はこうした事態に気づいていない人々がまだ多いということです。言わば日本という家はすでに炎に包まれている状態です。家の一部はガラガラと崩れ始めてもいます。にもかかわらず、その中で実態のない絵空事を夢想し、目先の利益ばかり追求している人々がまだまだいるのです。その多くは政治家、財界人、報道人といった本来なら日本をリードする役割を担った人々です。ですから、現実にその人々に期待できるものは、もうないのです。

これは西洋占星術の視点からも言えます。1月末から6月初旬までは木星が牡羊座を進行します。牡羊座は火の星座。守護星は火星、守護神は戦いの神マルスです。つまり、2011年前半は戦いの神の影響を強く受けるが故に、どうしても衝突や混乱が顕著に現れ、怒りと不安と動揺が一般の人々にも広がります。それは日本だけではなく、世界的にも見られる傾向と言えます。

しかも、この牡羊座の木星は、天秤座を進行中の試練の星・土星と緊張関係を呈します。さらに、6月以降の今年後半は木星が牡牛座を進行します。こうなると、牡牛座の持つ内向きになろうとする保守的なパワーが何かのきっかけで逆転。爆発的なパワーに転換する可能性があります。地震を含めた自然現象においてもその可能性は大です。

また、牡牛座の木星の影響で、日本の歴史を、素晴らしい伝統をもう一度よく見直そうという動きも強まります。混乱の中にありながらも、日本人として日本という国に生まれた意義、誇りを取り戻そうとする方向に、人々の思考が自然に向かっていくでしょう。

では、こうした混乱の中で私たちはどのように生き抜いたら良いのでしょうか? これはシンプルなことです。まずは現状をしっかり見抜きましょう。炎に覆われた家の中で、もはや絵空事の美味しい食事やゲームに興じている場合ではないのです。現状を見抜くためには、情報の真贋を見抜くこともとても大切です。既存のマスメディアに頼ることなく、玉石混淆のネットの海から本当の情報を得る能力、いわゆるメディア・リテラシーがたいへん重要です。このことは昨年もお話ししまたが、今年もこれは欠かせない大切なこととなりますよ。

さらに、頭の片隅に入れていただきたいのは、今までのように、「あなたまかせにしていれば、平和で幸せな生活が得られる」という発想は、早々に卒業しなければならないということです。ご自分の考えを、ご自分のできる範囲で社会に発信する主体性を身につけることが大切なんですね。インターネットが既存の権威やメディアを凌駕しつつあるのと同様に、いまや無名の一般人こそがこの世の中を正しい方向に導く、そんな新しい時代が始まりつつあるのですから……。

結城モイラ記
(2010年12月31日)


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