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★★★★★★★★★ ニンジンの魔力 ★★★★★★★★★

ニンジンというと、幼少時の頃、苦手だったという人が多い野菜のひとつですが、幸いにして私は好きでした。小さい頃から、苦手な野菜はひとつもなかったんですね。それはとても幸せなことだと思っています。野菜がとても好きだということが、今の元気の基礎を築いてくれたのかなと感謝しています。

ニンジンは皆様ご存じのように、たいへん体に良いすぐれた野菜。滋養強壮や疲れ目解消、動脈硬化や高血圧の予防、抗ガン、下痢、便秘予防などの効能があるとされていますが、ニンジンが体力を増強させることは、すでに古代エジプトの人たちも知っていたようです。ピラミッドをつくる労働者の間で、盛んに食べられていたと伝えられています。

実は、ニンジンは、ヨーロッパでは古くから愛をもたらす植物のひとつともされているのよね。実際、最近になって、ニンジンの色素には性ホルモンの分泌をうながす作用があり、特にニンジンの葉にはそれが多く含まれていることがわかったようです。

体に良いだけではなく、ニンジンにはこんな楽しい話もありますよ。ベルギーのある地域には、クリスマスの少し前、12月6日に「セント・ニコラの日」というのがあるとのこと。セント・ニコラは子供を守護する聖人で、子供を救うために数々の奇跡を起こすとされるおじいさん。サンタクロースの原型とも言われ、白い髭を生やし赤と白のガウンのような服に赤い帽子をかぶり、杖をついて、この「セント・ニコラの日」の前日にやってくるとか。そして、まるでサンタクロースのように、子供たちのために、暖炉につるした靴下の中にプレゼントを入れて帰るのね。

ただ、面白いのは、セント・ニコラはトナカイのソリには乗ってこないこと。何とロバがひく車に乗ってくるのだそうよ。子供たちはプレゼントのお返しのために、ワイン、ニンジン、ジャガイモをあらかじめ暖炉の上に置いておくのね。ワインはセント・ニコラのために、ニンジンとジャガイモはロバのために。プレゼントのもらいっぱなしではなく、ちゃんとお返しをするなんて、ほのぼのとしたいい話じゃない? 嬉しくなります。

今回はこのニンジンを使った魔法のレシピのお料理を2品、ご紹介します。ほのぼの幸せな気分でつくっていただけたら、嬉しいです。(2004年8月9日 結城モイラ記)


★キャロットマフィン 

材料(プリン型10個分)

にんじん(皮をむいて) 280g
薄力粉 150g
ベーキングパウダー 小さじ1
重曹  小さじ1
シナモンパウダー  少々
塩  小さじ1/2
サラダ油  150cc
グラニュー糖  30g
卵  2個
バター(型用)   適量
カッテージチーズ 150g
マーマレード  70g

作り方

1 薄力粉、ベーキングパウダー、重曹、シナモンパウダー、塩を合わせてふるう。にんじんは皮をむいて、すりおろす。

2 サラダ油とグラニュー糖をボウルに入れて、泡立て器でとろっとするまで混ぜる。卵を割り入れて、泡立て器でとろりとなめらかになるまで混ぜる。

3 すりおろしたにんじんを2に加えて軽く混ぜ、粉類をふるいながら入れて、練らないように、粉っぽさがなくなるまで混ぜる。

4 プリン型に薄くバターを塗り、スプーンで3の生地を8分目まで入れ、170℃のオーブンで25分くらい焼く。中心に竹串を刺して何もつかなければ、焼き上がり。マフィンとプリン型の間に竹串を入れて型からマフィンを離すように竹串を回して型から取り出す。

5 カッテージチーズとマーマレードを合わせて、オリジナルの「マーマレードクリームチーズ」をマフィンに塗って召し上がって下さい。


★にんじんドレッシングのサラダ
材料(4人前)
ゆでだこの足 150g
レタス 8枚
きゅうり 2本
ミニトマト 8個
ドレッシング
にんじん 100g
たまねぎ 50g
エキストラバージンオリーブオイル 100cc
ワインビネガー 50cc
小さじ1 1/3
こしょう  少々
作り方

1 たこは3mm幅に切る。きゅうりは斜めにスライス、レタスは食べやすい大きさに手でちぎる。ミニトマトはくし形に4つに切って皿に盛る。

2 にんじん、玉ねぎはすりおろし、ボールに入れて、あとの材料を全部入れて、混ぜるとドレッシングは出来上がり。サラダに好みの量をかけて召し上がって下さい。

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