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Moira's Message --------------------------------------------- 2011/12/31

2012年は淘汰元年

もしよろしければ、過去のMoira’s Messageからお読みいただけますか? 昨年、そう、2010年の年末に2011年は「火宅のとき」と申し上げました。自然災害を含め世の中のあらゆる事象が、火事の真っ只中にあるような切羽詰った状況になりますとお話ししました。ところが、このような状況になっても、いまだ私利私欲、党利党略に明け暮れ、近視眼的な見通しで行動を起こす人々が世の中を跋扈しています。

特に悲しいのは、本来なら頼りとする政治家や報道陣が、一般の人々を裏切るような嘘と真実の隠蔽を繰り返していることです。もはや頼りとする真のリーダーはこの国にはいなくなってしまったのでしょうか? もちろん数少ないまともな政治家やジャーナリストがいらっしゃることはいらっしゃいます。でも、大半は信条や信念のない単なるサラリーマン政治家や、サラリーマンジャーナリストに支配されているようです。

視線を世界に移してみましょう。ご存知のようについ先ごろまでは世界のリーダーとして権勢を誇っていたアメリカやヨーロッパ諸国、そして近年では中国といった国々が次々とほころびを露わにし、明日が見えない状況に突き進んでいます。国レベルのこうしたことにも共通していることは、2009年のMoira’s Messageでお話ししました「足るを知る」という人間の尊い抑制心をなくした、経済至上主義者たちの政策の破綻なのです。いまやハンドルとブレーキを失った車のように、危険きわまりない状況になっています。

自国の破綻を食い止めるために、多くの国は他国を犠牲にしてでも自国を救おうと、ありとあらゆる手段を用いて戦いを始めています。今日の戦いはミサイルとか戦車といった目に見える物理的な破壊行為ではありません。グローバルな経済活動や国際的な法律による縛り、あるいはネットワークを介したコンピュータを狙ったサイバー攻撃といった、従来の概念では捉えられない手段が活発化しています。そういう意味では、第三次世界大戦はすでに始まっているといっても過言ではないのです。

私の目にはこうした世界と日本の状況は、あの南極大陸の巨大な氷山が音を立てて崩れ落ちる映像と重なります。今の今までわが世の春とばかり磐石な権勢を誇っていた既存の権威。それがまるで音を立てるように崩れていく様は、時にあっけなく、時に地獄絵のごとく、信じがたいほどのすさまじい崩壊と消失というかたちで繰り広げられていくでしょう。

でも、それと同時に、私の目には、崩壊が続く中にありながらも、わずかばかりの新しい芽生えが映っています。それはおそらく既存の権威に取って代わる一般の人たちの目覚め、行動なのでしょう。そうです! 間違った方向に突き進んでいる世の中を軌道修正し、新しい世の中をつくっていくのは、これまで名誉や地位を欲しいままにしていたような、政治家や有名人、あるいはマスメディアなどではありません。堅実に平凡に生きてきた、ごく一般的な人々の情熱と意欲、力の結集です。

したがって私は、2012年は破壊されるものと、新しく生まれるものとのせめぎ合いが起こる、「淘汰元年(とうたがんねん)」であると確信しています。「元年」と申し上げるのは、この一年で淘汰が全て終わるわけではないからです。2012年はその淘汰の始まる年であり、希望の芽生えが感じられる年という意味で「元年」としました。

この動きを占星術の上からも検証しましょう。6月中旬までは木星が牡牛座を進行します。牡牛座の持つ保守的な本能は行き過ぎたものを元に戻そうします。政治、経済、自然、人間をとりまくすべての活動にブレーキがかかりはじめます。これは、行き過ぎたものに対する天からの叱責と破壊とも言えますね。日本的な信条、伝統文化を見直し、本来の良き日本を取り戻したい、戻ろうとする動きにもなるでしょう。

ところが、6月中旬以降からは木星が双子座に移行します。双子座は牡牛座とは反対に前に進もうとする本能が旺盛です。世界の激しい動きに乗り遅れまいと焦り、よく検討もせずにやみくもに突っ走ろうとします。ここで、前半を支配していた、牡牛座が象徴する保守的なパワーとの相克がはじまります。また、双子座が象徴するマスメディアが、多くの人々の怒りのターゲットとされ、糾弾されはじめるでしょう。マスメディアがごく一般の人々から敵視されるのはきわめて稀なことですが、これが起こる可能性がきわめて高いのです。

しかも悪いことに10月はじめまで土星が天秤座に居座っていることで、本来バランスをつかさどる天秤座のパワーが崩れ、地震などの自然災害も含め、世界は支離滅裂な状況にさいなまれます。まさに、崩壊するものは崩壊し、生き残るものは残る「淘汰」の嵐が吹きすさびます。

こうした激変のときに私たちはどのように生きたらよいのでしょうか? 数年来ずっと申し上げているように、まず情報の真贋を見極められる能力、メディア・リテラシーを磨くこと。視野を広く持ち、世界の動きをつぶさに見ていくことも大切ですね。そして、こうした時代をただ嘆くのではなく、自分にできることは何かをよく考え、最善を尽くす積極的な姿勢と行動力を身につけましょう。「これからの時代は、私がつくっていく!」ぐらいの気概と情熱を持って…ネ。私たちひとりひとりが希望の芽となるように、この一年もご一緒に頑張りましょう!

結城モイラ記

(2011年12月31日)


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